最近、少しずつ増えているお問い合わせがあります。
それは「母の食事量が減っていて、どうしたらいいか分からないんです」というご相談です。
毎日ごはんを用意しても、なかなか手をつけてもらえない…。
せっかく作ったのに食べてもらえないと、気持ちが折れてしまいますよね。
今回は、そんな“高齢者の食事が進まない理由”とその対応のヒントについて、いくつかの視点からご紹介します。
■ 食事を食べない代表的な原因と対策
1. 加齢によるもの
加齢とともに、食欲や食べる量は自然と減少していきます。
- いつもと違うメニューを出してみる
高齢者施設では、「魚や煮物が好きだろう」と思われがちですが、実はドリアやグラタン、チキンライスなど、普段とは違う洋風メニューが人気になることもあります。 - 食事の回数を増やしてみる
一度にたくさん食べられない方には、食事を小分けにして頻回に提供する方法が有効です。おやつの時間も栄養補給のチャンスと捉えて、活用してみましょう。 - 味覚の変化に合わせる
年齢とともに味を感じにくくなるため、薄味すぎると食が進まないことも。適度なだしの旨味や香辛料でメリハリをつける工夫も効果的です。
2. お口の中のトラブル
- 入れ歯が合わない/歯が痛い
食べ方が変わったり、噛まずに飲み込もうとしている場合は、歯科受診を検討してみましょう。
3. 嚥下障害(飲み込みづらさ)
- 唾液の減少や咀嚼力の低下
加齢や病気により、唾液が出にくくなったり、筋力が落ちることで嚙む力が弱まります。
食べやすいやわらかい食材やとろみを加える工夫が必要です。 - うつ病などの心理的要因
気分が落ち込んでいると、食べる気力が湧かないこともあります。生活全体の見直しが必要かもしれません。
4. 認知症によるもの
- 「食べ物」と認識できない
- 「どう食べるか」が分からない
- 落ち着ける環境ではない(トイレの不安など)
こうした場合には、視覚的にわかりやすく盛り付ける、環境を整えるといった支援が大切になります。
5. 病気や薬の影響によるもの
- 口内炎や薬の副作用
痛みや味覚の変化により、食欲が落ちることも。医師や薬剤師に相談してみましょう。
■ 最後に
高齢の家族の「食べない」という悩みは、原因がひとつではなく、いくつかの要因が重なっていることも多くあります。
まずは焦らずに、少しずつできることから試してみてください。
「今日は一口多く食べられたね」と、小さな成功を大切にしていくことが、心の余裕にもつながります。
そして何より、ひとりで抱え込まないこと。
地域の栄養士や専門職に、気軽に相談していただけたらと思います。
法人・個人どちらのサービスもご利用いただけます
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